私の、人生で初めてお葬式は今思い返すと恐らくキリスト教式、だったのだと思う。「もろびとこぞりて」を中年女性たち(その時は私も随分幼かったので、もしかしたらその女性たちは記憶よりもっと若かったかもしれない)が歌っている。それと、お亡くなりになった方のご遺体。これが私の記憶に残っている。
火葬が済んだ後、親戚一同で集まって食事をした。オードブルの唐揚げを頬張る。恐らく届いてから時間が経ったであろうそれからは、むにゅりとした衣の食感と生温かさを感じる。自分の歯が肉にくい込んでいく感触……それがどうしてもご遺体のイメージとリンクして吐き戻そしそうになる。そんな思い出。
それからというもの、もろびとこぞりて=お葬式=ご遺体=唐揚げという結び付けが自分の中でできてしまい、今でももろびとこぞりてを聴きながら唐揚げを食べることができない。
